「癖で眉毛を抜く行為がやめられない……」「眉毛を抜きすぎた結果、生えない箇所ができてしまった……」とお悩みの方もいらっしゃるでしょう。
それはもしかすると、抜毛症(ばつもうしょう)を発症しているかもしれません。
そこで本記事では、抜毛症になる原因とその対策にくわえて、減ってしまった眉毛の見た目を整える方法も解説します。
抜毛症の問題をいち早く解決して、理想の眉毛に整えたい方はぜひ参考にしてください。
Contents
抜毛症とはどのような疾患?
抜毛症とは、自分の髪の毛や眉毛、まつ毛などの体毛を引き抜く行為を、衝動的に繰り返してしまう精神疾患のことで、トリコチロマニアともよばれます。
抜毛症を発症すると、緊張や不安から一時的な安心感を得るために、無意識に毛を抜いてしまいます。
体毛を抜いたあとに後悔が残ることを自覚していながら、気を紛らわせるためにその行為を繰り返してしまうのです。
また、体毛を抜きすぎて新しい毛が生えにくい箇所ができてしまうこともあり、それがストレスとなって抜毛行為を繰り返すケースも珍しくありません。
症状が深刻な場合、抜いた毛を食べてしまう“食毛症”を併発することもあります。
抜毛症の症状に悩んでいる方の多くは自分の状態を認識していますが、なかには、自分が抜毛行為をしていることを認めようとしない方もいらっしゃいます。
あとで自分が困ることがわかっているのに、それでも体毛を引き抜く行為をやめられないという特徴をもつのが、抜毛症なのです。
抜毛症が多い年代
抜毛症は、意外にも若い世代の方が発症しやすい疾患です。
一般社団法人日本抜毛症改善協会が行った“2024年6月度抜毛症統計”によると、抜毛症がもっとも多い年代は10~14歳で、全体の28.3%を占めました。
次いで15~19歳が17.2%、20~24歳が13.7%という結果です。
また、抜毛症の男女比では、女性が86.5%、男性が13.5%と、女性の発症率が圧倒的に高いことがわかっています。
参照元:JTIA「2024年6月度抜毛症統計」
https://tricho.jp/archives/3530
抜毛症の原因
抜毛症の主な原因は、不安やストレス、また精神疾患などであると考えられています。
具体的には、人間関係のストレス、また不安や怒りといったネガティブな感情から気を紛らわすための回避的行動などです。
たとえば、生真面目で感情を表に出せない性格の方が、負の感情から目を背けるために抜毛行為をしてしまうケースが見受けられます。
また、一時の刺激や快感を得るために抜毛行為がやめられない方もいらっしゃいます。
抜毛症と脱毛症の違い
抜毛症と脱毛症はどちらも、疾患を引き起こす主な原因がストレスであることは共通していますが、抜毛症は精神疾患であり、脱毛症は皮膚疾患であるという点で異なります。
脱毛症とは、毛が生えて成長してから、抜け落ちるまでの一連の期間である毛周期が乱れて体毛が薄くなってしまう症状のことです。
毛周期が乱れると毛が成長する前に抜けてしまい、短い毛の割合が増えて全体の毛量が減るというわけです。
つまり、抜毛症は体毛を抜いてしまう精神疾患であり、脱毛症は体毛が抜け落ちる皮膚疾患であるという違いがあります。
抜毛症のセルフチェックリスト
理想の形に整えるために、眉毛を抜いている方は多いのではないでしょうか。
しかし、あまりにも眉毛を抜く頻度が多かったり、やめたいのにやめられなかったりする場合は、抜毛症かもしれません。
以下のリストで、当てはまる項目をチェックしてみましょう。
抜毛症セルフチェックリスト
- 眉毛を抜いたら見た目が悪くなることを理解しているのに、抜いてしまう
- 眉毛を抜く癖を直したいのに、抜きつづけてしまう
- 眉毛を抜く癖を、恥ずかしいことだと感じている
- 眉毛を抜く行為またはその行為による恥ずかしさによって、生活に何かしらの支障が出ている
- 睡眠中でも眉毛を抜くことがある
上記の項目のうち一つでも当てはまった場合は、抜毛症の可能性があるので、心療内科や薄毛治療のクリニックなどの受診をおすすめします。
抜毛症の治療方法
抜毛症を改善するためにはまず、ご自身の抜毛行為を認知することが大切です。
そのうえで、医療機関や周囲の方のサポートを受けながらストレスの原因を取り除く必要があります。
また、抜く行為を繰り返して生えてこなくなった眉毛に対しても、以下のような治療方法でアプローチできますので、ご安心ください。
抜毛症の治療方法
- 医療機関ができる対策
- ご自身ができる対策
- 周りの方ができる対策
医療機関ができる対策
先述の通り、抜毛症は精神的な要因によって引き起こされることが多いため、治療の際には精神科または心療内科を受診する必要があります。
専門の医療機関では、抗うつ剤や抗不安薬、睡眠導入剤を用いた薬物療法、また自分の行動や考えを観察する行動療法などの治療を受けられます。
ご自身ができる対策
医療機関を受診しながら、ご自身でもできることはあります。
それは、眉毛を抜いてしまうという自分の癖をしっかりと認識することと、眉毛を抜くことのないように工夫して生活することです。
たとえば、自室に鏡を置けば、眉毛を抜いている自分自身の姿が映り、自分を客観視できます。
こうすることで、抜毛行為を自覚してやめる練習になるというわけです。
また、抜毛症の原因であるストレスを解消するために散歩などの有酸素運動をしたり、好きな香りを楽しんだりして心を落ち着かせることも重要です。
周りの方ができる対策
抜毛症の改善のためには、周りの方の気遣いも必要です。
家族や友人、パートナーと一緒に暮らしている場合は、抜毛症の症状を伝えて、サポートしてもらえるように頼んでみましょう。
その際に、抜毛行為に対して強い口調で注意をされたり、やめることを強制されたりすると、かえってストレスが大きくなってしまいます。
周りの方に、事情を話したうえで、症状が改善するまで寄り添ってもらえることが理想的です。
健康的な眉毛に整える方法
抜毛症の症状が改善して、眉毛を抜くことがなくなれば、新しい毛が自然に生えてくるはずです。
とはいえ、抜毛行為を繰り返したことによって薄くなったり、形が変わったりした眉毛は一刻も早く元に戻したいですよね。
眉毛の1本1本は、成長期、退行期、休止期、脱毛期を経て、約5か月で完全に生え変わるサイクルを繰り返しています。
そのため、今すぐに元通りの眉毛に戻す方法はありません。
それでも眉毛の成長をサポートして、少しでも早く元の形に戻すためには、以下を意識するとよいでしょう。
眉毛の成長をサポートする習慣
- 食事からバランスの良い栄養を摂取する
- 定期的な運動習慣を身につける
- 質の高い睡眠を取る
- 日常生活でストレスを溜めないように心がける
「眉毛が自然に伸びるのを待つのが苦痛……」という方は、育毛剤を使う、またはアートメイクを利用する選択肢もあります。
抜毛症対策にも利用されるアートメイクとは?
アートメイクとは、皮膚の0.02mm程度の極めて浅い層に薬剤を注入して着色する施術のことです。
眉毛やアイライン、唇などに施されることが多く、水や汗で落ちる心配がありません。
ただし、アートメイクの持続期間は1~3年ほどなので、同じ形を保つには定期的なメンテナンスが必要です。
眉毛のアートメイクには、薬剤を注入する針が自動で動くマシーンを使う機械彫りと、手彫りで行う技法があります。
機械彫りはアイブロウパウダーで描いたようなやわらかい眉毛を表現でき、手彫りはリアルで自然な立体感がある眉毛に仕上がります。
アートメイクの施術を受けることで、抜毛症で失われた眉毛を自然な形に整えられるというわけです。
眉毛のアートメイクの種類
抜毛症対策としても選択肢となる眉毛のアートメイクには、大きく以下の3種類の施術方法があります。
眉毛のアートメイクの種類
- パウダーブロウ技術
- 4Dブロウ技術
- ミックス技術
パウダーブロウ技術
パウダーブロウ技術は、マシーンを使ってパウダー状の色素を注入する技法です。
ふんわりとした印象になるように色素を入れるため、アイブロウで描いた雰囲気でグラデーションがある眉毛が再現できます。
4Dブロウ技術
4Dブロウ技術は、くし状の針で眉毛を1本ずつ手彫りし、そこに色素を注入する技法です。
細かい毛並みを再現することができるため、自然な眉毛に仕上がります。
4Dとパウダーブロウのミックス技術
4Dブロウとパウダーブロウの技術を、組み合わせた技法も存在します。
2つの技法をミックスすることで、立体感のある眉毛を自然に再現できます。
アートメイクの施術を受ける際の注意点
綺麗な眉毛を再現できるアートメイクですが、施術を受ける際には以下の点に注意しましょう。
アートメイクの施術を受ける際の注意点
- 仕上がりが理想と違ってもすぐには消せない
- 定期的なメンテナンスが必要になる
- MRI検査に影響する場合がある
仕上がりが理想と違ってもすぐには消せない
眉毛のアートメイクの施術を受ける際は、カウンセリングで理想の形をすり合わせるのが一般的です。
しかし、稀にうまくすり合わせできていないケースや、施術担当者の技術不足などによって、施術を受けても理想の眉毛に仕上がらないことがあります。
アートメイクは一度色素を注入すると1~3年ほどは消えないため、仕上がりに満足できなければ、レーザー治療や除去剤などで、色素の除去を行わなければなりません。
定期的なメンテナンスが必要になる
前述の通り、アートメイクの持続期間は1~3年ほどなので、定期的に施術を受けつづける必要があります。
流行に合わせて眉毛の形を変えたいときは、色素を除去することも可能ですが、理想の眉毛をデザインしつづけるには、費用が高額になるでしょう。
MRI検査に影響する場合がある
アートメイクの施術を受けた方はMRI検査を受ける際に、問題が起こる可能性があります。
これは、アートメイクの色素に含まれる金属成分が、MRI検査の磁場に反応し、「ピリピリ」とした刺激を感じたり、検査結果に影響を及ぼしたりするおそれがあるためです。
日本で使用されているアートメイクの色素の金属含有量は少ないので、トラブルになる確率は低いといえます。
ただしMRI検査を受ける際には、アートメイクをしている旨を医師に伝えてください。
眉毛を整えるためには、自毛植毛もおすすめ
眉毛の抜毛症でお悩みの方はアートメイクのほかに、自毛植毛の施術を受けるという選択肢もあります。
自毛植毛とは、ご自身の後頭部の毛穴の組織を採取して、移植を行う皮膚移植のことです。
抜毛症にお悩みの方でも、理想のデザインに合わせて眉毛を1本ずつ移植できます。
ご自身の毛を移植する自毛植毛は、細胞が定着しやすく、半永久的に眉毛としての毛周期を繰り返すのが特徴です。
そのため、人工毛やアートメイクとは異なり、施術後の定期的なメンテナンスが必要ありません。
また、ほかの施術方法よりもご自身の毛になじみやすく、自然な仕上がりになる点もメリットといえるでしょう。
眉毛の抜毛症にお悩みなら、自毛植毛で理想の眉毛に
本記事では、眉毛の抜毛症の症状や原因、また治療法を解説しました。
抜毛症は主にストレスによって発症し、無意識に自身の毛を抜きつづけてしまう症状です。
治療には、薬物療法や行動療法などが挙げられますが、抜毛行為によって眉毛のバランスが悪くなってしまうことも多いでしょう。
そんな眉毛を整えるためには、半永久的に自身の眉毛を保てる自毛植毛がおすすめです。
「少しでも早く理想の眉毛に整えたい」とお考えであれば、親和クリニックforレディースにお任せください。
お客様に寄り添ったカウンセリングで、理想の眉毛をデザインいたします。
ディスクリプション:
眉毛の抜毛症にお悩みの方は、薬物療法や行動療法を行ったうえで、自毛植毛の施術を受けると、半永久的に理想の眉毛に整えることができます。
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