年齢を重ねるたびに、「髪が薄くなった」と感じていませんか?
女性の薄毛にはさまざまな種類がありますが、50代以降に髪のボリュームが減ったり抜け毛が目立つようになったりしたときは、壮年性脱毛症を発症している可能性があります。
今回は、女性にも起こりうる壮年性脱毛症について、症状から原因、改善方法まで詳しく解説します。
いつまでも美しい髪を保つために、ぜひお役立てください。
Contents
女性にもみられる壮年性脱毛症とは
壮年性脱毛症とは、局所的に髪が薄くなる脱毛症のことです。
主に40~60代前半の男性にみられますが、女性が発症することも少なくありません。
女性の場合は、更年期と重なる50~60代になるとそのリスクが高まるとされています。
詳しくは後述しますが、壮年性脱毛症はホルモンバランスの変化や遺伝など、いくつもの要因が重なって発症すると考えられています。
そのメカニズムは、女性に多い薄毛の症状であるFAGA(女性男性型脱毛症)と似ている点が特徴です。
女性の壮年性脱毛症の症状
女性の場合、壮年性脱毛症を発症すると頭頂部の広い範囲で髪が減り、地肌が透けて見えるほど薄くなるのが一般的です。
髪の毛が細くなり、ボリュームを出しにくくなるため「髪型が決まらない」と悩む方もいらっしゃいます。
無毛になることは少ないものの、放置すると症状が進行する可能性があるため、違和感を覚えたら早めに専門のクリニックを受診しましょう。
このほかにも症状としては、ハリやコシがなくなって全体的に髪質が変化するケースもあります。
こうした症状が表れると、実年齢よりも老けて見られるようになるとも考えられます。
「いつまでも若々しい自分でいたい」と願う女性にとって、年齢を感じさせる要因はできる限り避けたいのではないでしょうか。
「頭皮が凝って硬い」「抜け毛が急に増えた」といった症状は、壮年性脱毛症の前兆ですので、何かしらの変化に気がついたらご自身でも対策を始めてみてください。
女性の壮年性脱毛症はどのように進行する?
壮年性脱毛症は進行性の症状のため、放置すると徐々に薄毛が悪化してしまいます。
女性の場合、髪の毛が完全に抜け落ちる心配が少ないとはいえ、進行すれば「以前よりも髪の薄さが目立ってきた……」と感じるようになるかもしれません。
女性の壮年性脱毛症では、“ルードウィッグ型”とよばれる進行パターンが多くみられます。
その特徴は、頭頂部から後頭部にかけての広範囲で髪が薄くなることです。
進行度合いはⅠ型・Ⅱ型・Ⅲ型の3つに分かれており、数字が大きくなるほど薄毛の症状が深刻になっていきます。
この進行度合いについて、以下で詳しく見ていきましょう。
Ⅰ型
壮年性脱毛症の初期段階に該当するのが、Ⅰ型です。
この段階では、頭頂部が少しずつ薄くなり始めて「髪のボリュームが減ってきた」と感じるようになります。
しかし症状が目立ちにくいうえ、鏡で確認しやすい生え際には、あまり変化がみられません。
そのため髪が薄くなっているサインに気がつかず、症状が進行してしまうケースもあります。
“女性の命”ともいわれる髪を維持するためには、壮年性脱毛症を初期段階で見つけるのが重要です。
日頃から、入浴後の排水溝にたまる髪の毛の量が増えていないか、またブラッシング時の抜け毛が以前より多くなっていないかを確認しておくことが早期発見の鍵となります。
Ⅱ型
Ⅱ型は、Ⅰ型よりも頭頂部の地肌が透けて見える状態となるのが特徴です。
この段階では頭頂部だけではなく、生え際や分け目の髪も薄くなるため、ご自身でも「なんだか髪が薄くなったかも……」と、その変化に気がつくようになります。
Ⅱ型は“すでに壮年性脱毛症が進行している状態”ともいえますから、早めに専門のクリニックを受診し、治療を始めることをおすすめします。
Ⅲ型
壮年性脱毛症の後期にあたるⅢ型は、頭頂部から後頭部にかけて髪が薄くなる段階です。
薄毛の症状が重症化し、地肌の一部が露出するおそれもあります。
さらに、正面から見える部分の髪も後退し始めるため、周囲の目が気になって帽子やウィッグが手放せなくなるかもしれません。
薄毛が進行すると自信を失い、今までのようにおしゃれを楽しめなくなる可能性もありますので、Ⅲ型に至る前に適切な対策を講じることが大切です。
女性が壮年性脱毛症を発症する原因
実は女性の壮年性脱毛症の原因は、医学的にはまだ解明されていません。
しかし現時点では、以下の3つの要素と関係が深いと考えられています。
女性が壮年性脱毛症を発症するとされている原因
- ホルモンバランスの変化
- 遺伝
- 自律神経の乱れ
それでは、一つずつ確認していきます。
原因①ホルモンバランスの変化
女性の壮年性脱毛症の原因として考えられるのが、加齢に伴うホルモンバランスの変化です。
女性ホルモンの一つであるエストロゲンは、髪を太く強く成長させる重要なホルモンです。
しかしエストロゲンの分泌量は加齢とともに変化し、女性が壮年性脱毛症を発症しやすい50~60代では急激に低下します。
その結果、体内のホルモンバランスが乱れ、髪の成長にも悪影響を及ぼしてしまうのです。
エストロゲンの分泌量が減少すると、女性の体内にある男性ホルモンの影響を受けやすくなります。
なかでもヘアサイクルを乱して薄毛を引き起こす、ジヒドロテストステロン(DHT)というホルモンのはたらきが活発になると、壮年性脱毛症を発症する可能性も高まります。
エストロゲンにはDHTの作用を抑制するはたらきがありますが、加齢によってこうした力が低下するため、髪の毛が細く柔らかい状態へと変化するわけです。
原因②遺伝
ご家族に壮年性脱毛症を発症している方がいる場合は、ご自身も同じ症状を発症するリスクがあるとされています。
それは、DHTと結合する受容体(レセプター)の感受性が遺伝するものだからです。
壮年性脱毛症の発症には、DHTがレセプター(たんぱく質)と結合し、脱毛因子を生み出すというプロセスがあります。
このレセプターの感受性は、隔世遺伝によって親から子へと引き継がれるとされています。
受け継いだレセプターがDHTと結合しやすい性質を持っている場合、髪が薄くなる可能性も高まるのです。
原因③自律神経の乱れ
忙しい日々を過ごすなかでストレスを感じたり、不規則な生活が続いたりすることもあるのではないでしょうか。
しかし、こうしたことが引き金となって自律神経が乱れている場合も、壮年性脱毛症を発症するかもしれません。
自律神経が乱れると全身の血流が滞り、頭皮や髪の毛に必要な栄養を十分に届けられなくなるとされています。
その結果、髪の成長が妨げられ、薄毛を引き起こす可能性が高まるのです。
このほか血行不良による髪の乾燥が原因で、うるおいのないパサついた髪質へと変化するケースもあります。
壮年性脱毛症を改善するためにできること
壮年性脱毛症によって髪のボリュームが減ったり、抜け毛が増えたりすると気持ちが沈んでしまうかもしれません。
女性にとって深刻な悩みとなりうる薄毛は、日々の意識を少し変えれば、進行を緩やかにできる可能性があります。
その具体的な改善方法を、以下でご紹介していきます。
規則正しい生活を送る
壮年性脱毛症を改善するためには、まず生活習慣を見直すことが大切です。
規則正しい生活は、心身の健康を維持するだけではなく、ホルモンバランスの乱れや血行不良を改善し、健やかな髪が育つ環境を整えることにもつながります。
結果的に、薄毛の進行を抑制できるため、悩みを解消できる可能性も高まるのです。
とはいえ、「具体的には何を意識すればいいの?」と疑問に思う方もいらっしゃるかもしれません。
生活習慣を見直すにあたっては、以下のようなポイントを意識してみてください。
規則正しい生活を送るうえで意識したいこと
- 毎日決まった時間に起床する
- 1日6~8時間の睡眠をとる
- 適度な運動を習慣化する
- 食事をとる時間を決める
- 栄養バランスの良い食事をとる
規則正しい生活を送る第一歩は、毎日のリズムを一定に保つことです。
同じ時間に起床・就寝したり、食事をとったりするとおのずと生活のリズムが整い、頭皮環境の改善も期待できます。
慣れないうちは難しいかもしれませんが、少しずつ習慣化できれば、髪の健康にも良い影響を与えられるでしょう。
食生活を見直す
日々の過ごし方を見直すなかで、特に大切なのが食事です。
健やかな髪を育むためには、必要な栄養をしっかりと摂取することが欠かせません。
栄養が不足すると髪の毛が細く、そして切れやすくなるため、薄毛が目立ってしまいます。
さらに、壮年性脱毛症の症状が悪化するリスクも高まるため、日頃から栄養バランスの良い食事を意識しましょう。
薄毛の改善に一役買ってくれる栄養素としては、以下のようなものが挙げられます。
髪の健康をサポートする栄養素とそれが含まれる食品の例
栄養素 | 食品 |
たんぱく質 |
|
亜鉛 |
|
鉄分 |
|
ビタミンE |
|
これらが含まれる食品が苦手な場合は、サプリメントで補うのも一つの手です。
関連記事:【女性の自毛植毛】女性の薄毛対策におすすめの食べ物や飲み物
ストレスを発散する
壮年性脱毛症を改善させるためには、適度にストレスを発散することも大切です。
仕事や家事など、忙しい日々を過ごしているなかでストレスは避けられないものですが、ため込み過ぎると心身の健康に悪影響を及ぼします。
壮年性脱毛症の原因ともなる自律神経の乱れにもつながるため、適度に発散する機会を設けましょう。
ストレスを解消する際には、カラオケやゲーム、読書など、ご自身が好きなことを楽しむのがおすすめです。
ただし好きだからといって、喫煙や飲酒でストレスを紛らわせるのは避けておきたいところです。
たばこを吸う回数やアルコールの摂取量が増えると、血流が悪化し、髪の成長を妨げるおそれがあります。
健康的な髪を育てるためにも喫煙や飲酒に頼らず、ご自身に合ったストレス解消法を見つけてみてください。
壮年性脱毛症の治療
「薄毛を改善したい!」とセルフケアに取り組んだとしても、その効果を実感できずに悩むことがあるかもしれません。
セルフケアは、あくまでも頭皮の環境を整えて、薄毛の進行を緩やかにするためのものです。
そのため、ご自身の力だけで壮年性脱毛症を完治させるのは難しい傾向にあります。
壮年性脱毛症による薄毛の悩みを根本的に解決したいのであれば、専門のクリニックでの薄毛治療が不可欠です。
では、専門のクリニックで受けられる治療には、どのようなものがあるのでしょうか。
自毛植毛
まず壮年性脱毛症の治療として挙げられるのが、自毛植毛です。
自毛植毛は、ご自身の後頭部や側頭部の健康な髪の毛を、薄毛が気になる箇所に移植する治療方法です。
移植する髪の毛は皮膚組織ごと採取されるため、生着後はヘアサイクルを維持しながら、自然と生え変わりつづけます。
またご自身の髪の毛を使うため、人工毛やウィッグのように違和感を覚えることがなく、もともと生えていたかのような自然な仕上がりとなります。
そのため、薄毛の悩みを解決する有効な治療方法の一つといえるでしょう。
親和クリニックforレディースでも、壮年性脱毛症の悩みに対応する自毛植毛を提供しています。
当院の自毛植毛は、国内最小級の0.59~0.65mmのパンチブレードを用いて髪の毛を移植するため、高い生着率を誇り、傷跡が目立ちにくいのが特徴です。
「なんだか髪が薄くなったかも……」と気になる症状が表れたら、まずは無料カウンセリングにお越しください。
関連記事:自毛植毛の手術は痛い?術後の痛みを軽減させる方法とは
メソセラピー
メソセラピーとは、抜け毛を防ぎ、髪の成長を促す有効成分を頭皮に注入する治療方法です。
毛根の細胞に有効成分を直接届けられるため、後述する薬物療法よりも早く効果を実感できるとされています。
ただしメソセラピーには即効性があるわけではないため、定期的にクリニックに通い、治療を継続する必要があります。
また有効成分を浸透させる際には、注射器や針のついたローラー、レーザーなどを用いるため、施術中に痛みを感じる方もいらっしゃるかもしれません。
不安な方は麻酔の使用を検討するほか、頭皮に穴をあけない方法で有効成分を注入しているクリニックを選ぶとよいでしょう。
「針を使わないメソセラピーを受けたい」と思われる方は、ぜひ親和クリニックforレディースにご相談ください。
当院が提供する“ノーニードルメソセラピー”では、その名の通り針を使用せず、特殊なパルス電圧を用いて有効成分を浸透させていきます。
通常のメソセラピーと比べて痛みが少ないため、強い不安を感じることなく、治療を前向きに考えていただけるはずです。
薬物療法
内服薬や外用薬を使用する薬物療法も、壮年性脱毛症の治療方法の一つです。
基本的に、内服薬には“パントガール”、外用薬には“ミノキシジル外用薬”を使用します。
どちらの薬も副作用のリスクが低いため、安心して服用、または塗布できます。
しかし、体質によっては副作用が起こるケースもあるため、使用方法を守り、気になる症状が表れた際には速やかに医師に相談してください。
壮年性脱毛症になりやすい女性
ここまで女性の壮年性脱毛症について、原因から治療方法までを解説してきました。
壮年性脱毛症は女性でも発症する可能性があるとはいえ、すべての方にみられるわけではないことは覚えておきたいところです。
薄毛の症状がみられやすい女性の特徴は、以下の通りです。
壮年性脱毛症になりやすい女性の特徴
- 偏った食事をとりつづけている
- 毎日お酒を飲んでいる
- 家族に壮年性脱毛症の方がいる
- ストレスがたまり過ぎている
- ヘアケアの方法を間違えている
「髪のボリュームが減った」「抜け毛が増加した」といった症状が表れる場合は、不規則な生活が原因となっているかもしれません。
また、シャンプーやトリートメントをきちんと洗い流せていなかったり、過剰に洗髪していたりと、誤ったヘアケアを続けている場合も壮年性脱毛症につながることがあります。
上記に挙げた項目に該当するものがあるときは、薄毛に悩まないためにも日々の過ごし方やヘアケアの方法を見直しましょう。
薄毛を予防する方法
繰り返しになりますが、薄毛を予防するためには規則正しい生活を送るほか、適切な方法で髪をケアすることが不可欠です。
また女性の場合は、「白髪が気になる……」「おしゃれを楽しみたい」といった理由で、ヘアカラーを繰り返している方も多いのではないでしょうか。
しかしカラー剤には、頭皮に刺激を与える成分が含まれているため、頻繁にヘアカラーを行っていると、環境が悪くなって薄毛を引き起こすおそれがあります。
「薄毛になりたくない」とお考えなら、髪を染める頻度を減らし、頭皮への負担を軽減させましょう。
そして髪色を変えたい場合は、頭皮や髪の毛に優しいカラーワックスやウィッグを使用するのも一つの方法です。
女性の壮年性脱毛症は頭頂部が薄くなるのが特徴。改善するためにも生活習慣を見直そう
今回は、女性にも起こりうる壮年性脱毛症の症状や改善方法をお伝えしました。
50~60代を迎えた女性は、加齢によるホルモンバランスの変化や遺伝が原因で、壮年性脱毛症を発症する可能性が高まります。
髪のボリュームが減ったように感じたら、規則正しい生活を送り、ストレスを発散することで、症状の進行を抑制できるかもしれません。
ただし根本的な解決を目指したいのであれば、専門のクリニックで薄毛治療を受けましょう。
「壮年性脱毛症を改善するために治療を受けたい!」とお考えの方は、ぜひ親和クリニックforレディースにご相談ください。
当院独自の自毛植毛で、薄毛のお悩みを解決するために全力でサポートいたします。
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