FAGAとは?特徴や原因、対策方法を紹介

「AGA(男性型脱毛症)」は男性の薄毛の症状として有名です。
しかし、実は女性もAGAと症状が似ている、「FAGA(女性男性型脱毛症)」を発症する可能性があります。
最近は国内で300~600万人の女性が薄毛に悩んでいるという調査結果も出ているため、油断は禁物です。

今回はFAGAの症状や治療方法について紹介していきます。
「最近、髪が薄くなった」と感じている女性の方は是非参考にしてください。

FAGA(女性男性型脱毛症)とは

先ほども簡単に紹介したように、FAGAとは女性男性型脱毛症のことです。

男性に発症する「AGA(男性型脱毛症)」はおでこの生え際や頭頂部から徐々に毛が薄くなっていくという特徴があり、男性ホルモンが関与することで症状が進行します。

一方で、FAGAはAGAとメカニズムは似ていますが、症状に若干の違いがみられます。
AGAのように局所的に薄毛が進行するのではなく、毛が細くなることで全体的に髪の毛のボリュームが減るという症状が特徴的です。

FAGA(女性男性型脱毛症)の症状

FAGAでは、髪の毛が抜けるという症状と、一本一本の髪の毛が細くなるという症状がみられます。
どちらも特定の箇所でだけ起きるわけではなく、頭部全体で少しずつみられるという点がFAGAの特徴です。

そのうえで、同じFAGAでも、生まれつきの髪の毛の質や毛量などによって症状の見え方が異なる場合があります。

以下にFAGAの代表的な症状をまとめました。

症状①地肌が見え、分け目が目立つようになる

髪の毛が抜けて毛量が減る、もしくは細くなることで髪の毛の透け感が強くなり、地肌が見えるようになるという症状です。
また、同時に髪の毛の分け目が目立ちやすくなります。

症状②髪の毛がボリュームダウンして頭のシルエットが細くなる

毛量が減ることや、抜けることが原因で髪の毛がボリュームダウンするという症状です。
この場合、地肌の透け感は気にならなくとも、帽子を脱いだ直後のようなぺったりとしたシルエットになります。
元々の髪の毛が比較的太い方や、毛量が多い方は、透け感や分け目が気になる前にこのような症状が気になり始めるという場合があります。

FAGA(女性男性型脱毛症)の主な原因

FAGAの明確な原因は、実は医学的にも解明されていません。
そのうえで、主な原因とされているのはホルモンバランスの乱れです。

本記事の「FAGAで症状が進行するメカニズム」で後ほど詳しく説明しますが、基本的には男性ホルモンの一種が原因で髪の毛が抜けてしまうと考えられています。
一方で、女性ホルモンの一種には、髪の毛の成長を促進させる役割があります。

ホルモンバランスが崩れ、女性ホルモンが減ると男性ホルモンの影響を受けやすい体になるため、FAGAの症状が出やすくなるのです。

冷え性や肩こり、生理不順といったホルモンバランスが原因の不調を感じやすいという方は、同様にホルモンバランスが原因のFAGAの症状も出やすいという傾向にあります。
そのため、このような不調が出やすい方は頭皮の状態をこまめにチェックして、FAGAに早期段階で気づけるように意識するとよいでしょう。

ホルモンバランスが乱れる原因

ホルモンバランスは、加齢によってどうしてもある程度は乱れてしまうものですが、加齢以外の原因で乱れることもあるため、若い方であっても注意が必要です。
たとえば、環境の変化によるストレスや過度なダイエット、および不健康な生活習慣はホルモンバランスを乱す原因となる代表的な例です。

髪や頭皮をこまめにチェックすることは勿論ですが、体の異常や環境の変化からFAGAを疑うことも大切です。
さまざまな要素からFAGAの発症に気付けば、早期治療の可能性が高まります。

また、FAGAの原因としては、ホルモンバランス以外にも遺伝や自律神経の乱れ、そして飲酒・喫煙なども考えられています。
これらは日頃の生活習慣である程度予防できる部分もあるため、FAGAを防ぐためにもまずは生活習慣を見直すことをおすすめします。

FAGAで症状が進行するメカニズム

髪の毛は、根本にある「毛母細胞」が細胞分裂を繰り返すことで成長していきます。
毛母細胞が細胞分裂するために必要な栄養素は、「毛乳頭」という部分から送られるという仕組みです。

しかし、男性ホルモンの一種である「テストステロン」が毛乳頭に入り込むと、この成長ができなくなる場合があるのです。

テストステロンが人間の体内にある「5αリダクターゼ酵素」と結び付くことで「ジヒドロテストステロン(DHT)」という男性ホルモンが生成されます。
そして、このDHTが毛母細胞に入ると毛母細胞の活動量が低下して、細胞分裂が行われなくなってしまうのです。
結果、髪の成長が妨げられ、AGAやFAGAを発症するという流れです。

また、DHTによって細胞分裂の回数が減ることで、毛の成長サイクルである「毛周期」の乱れが引き起こされ、結果AGAやFAGAにつながるというケースもあります。
このケースについても詳しく見ていきましょう。

人間の身体では、休止期・退行期・成長期を繰り返すことで古い毛が抜け落ち、新しい毛がまた生えてくるというサイクルが繰り返されており、これを毛周期といいます。
しかし、前述のとおりテストステロンが毛乳頭に入り込み、DHTが生成されることで、毛母細胞が分裂する回数が減ります。
これによって毛周期が乱れると髪が成長する前に抜けてしまう場合もあるため、髪の量が減ってFAGAを発症するというわけです。

つまり、DHTの生成は髪の成長を邪魔するだけではなく、抜け毛を促す効果もあるということです。

しかし、
「どうして女性なのに、男性ホルモンが原因でFAGAが起きるの?」
と疑問に感じた方もいらっしゃることでしょう。

実は、女性の体内にも、微量ではありますが男性ホルモンが分泌されています。
そのため、女性であっても男性ホルモンが原因で薄毛になってしまうことがあるのです。

しかし、女性ホルモンが活発に分泌されている若い女性なら、テストステロン濃度は男性の約20分の1と言われています。
男性よりもテストステロンの量が少ないため、若い女性であれば薄毛の症状があまり出ません。

さらに、女性ホルモンの「エストロゲン」は男性ホルモンと違って、髪の成長を促す効果があります。
女性はエストロゲンが一定量分泌されているため、FAGAによって髪がすべてなくなることはありません。
テストステロン濃度が高くなっても女性ホルモンがあるので、FAGAの場合はAGAと異なり、薄毛が緩やかに進行するのです。

ただし、女性ホルモンの分泌量は年をとるにつれて低下していきます。
35~40歳以降に分泌量が低下し、同時にテストステロン濃度が高まりやすくなるという傾向があるため、これぐらいの年齢からFAGAの症状がみられることが多いのです。

FAGA(女性男性型脱毛症)の進行パターン

FAGA(女性男性型脱毛症)は進行レベルによって、1型~5型の5種類に分類されます。

「1型」はFAGAの初期段階で、髪1本1本が細く、髪全体が薄くなった状態をさします。
頭頂部や頭頂部の分け目から発症するケースが多いため、気になる方は自分の頭皮をチェックしてみましょう。

1型に気付かないまま放置してしまうと、徐々に「2型」以降に進行し、最終的には「5型」になります。
数字が大きくなればなるほど、つまり症状が進行すればするほど薄毛の範囲が広くなります。

放置して症状が進行しても髪全体が抜けることはありませんが、FAGAを発症していない女性と比べれば、髪の量に大きな違いがみられるでしょう。

初期段階である1型の段階で適切な治療を行えば、高い効果を得られる可能性があります。
FAGAは進行型の薄毛で、適切な治療を施さないと徐々に症状が広がっていってしまうため、できるだけ早く気づいて治療することが大切です。

症状の進行パターンはあくまでも目安として設定されているので、「1型だから大丈夫」と自己判断せず、早めに医師の診断を受けることが得策です。

FAGA(女性男性型脱毛症)かもしれないと思ったときは?

FAGA(女性男性型脱毛症)は治療を怠ると薄毛が進行していくため、早い段階で治療することが大切です。
そのため、「自分はFAGAかもしれない」と少しでも疑うことがあれば、可能な限り早い段階でクリニックに相談しましょう。

初期段階では比較的簡単な治療で済むため、スピーディーに解決できるうえ治療費を抑えられるといったメリットがあります。

反対に、治療が遅れると大きなデメリットが考えられます。
治療に時間や費用がかかってしまうだけでなく、FAGAの改善自体が難しくなるかもしれません。

FAGAの進行を放置して髪全体が薄くなると、頭皮が紫外線にさらされることになります。
頭皮が紫外線によるダメージを受けることで、毛母細胞が機能を停止してしまう可能性があるのです。
このような状態にまでなってしまうとFAGAの改善そのものが難しくなるため、早期治療が大切なのです。

FAGA(女性男性型脱毛症)の予防方法

先ほども紹介したように、FAGAの主な原因として考えられているのはホルモンバランスの乱れです。
残念ながら、加齢によってホルモンバランスが乱れてしまうこと自体は、生きていれば避けられないことです。

しかし、たとえばストレスや自律神経の乱れなど、FAGAの副次的な原因となるものはある程度の生活改善で避けることができます。

そのため、ここでは、日常生活のなかで行えるFAGAを予防するための方法を紹介します。

予防方法①食生活の改善

私たちの体は、摂取した栄養を生きていくために必要な部分から順番に分配していきます。
頭皮や髪の毛は優先順位が低いため、髪の毛にまでしっかりと行き渡らせるために十分な栄養を摂取しておくことが大切です。

栄養バランスの整った食事にすることはもちろん、髪の毛に有効な成分を食事から積極的に摂取するように意識してみましょう。

まず、髪の毛の主成分である「タンパク質」をしっかりと摂取すると、丈夫で抜けにくい髪の毛が育ちます。
タンパク質は肉・魚や卵、大豆製品から摂取することが可能です。
カロリーが気になる人は、低カロリーで多くのタンパク質を摂取できる魚がおすすめです。
また、魚介類や海藻類に含まれている「亜鉛」を積極的に摂取すると、タンパク質の合成をサポートしてくれます。

そのほかにも、頭皮環境を整える「ビタミンB郡」、毛母細胞の細胞分裂を正常化する「ビタミンA」、そして血管や頭皮を丈夫にする「ビタミンC」も欠かせません。
ビタミンB郡は卵・大豆製品・マグロやカツオなどの魚介類、ビタミンAは緑黄色野菜やレバー、ビタミンCは果物や野菜全般に多く含まれています。

頭皮のかゆみやフケに悩んでいる人は、ナッツ類や魚介類に含まれる「ビタミンE」が効果的です。
雑菌の繁殖を防いでくれるので、健康的な髪が育ちやすい頭皮を作ることができます。

さらに最近注目されているのは、大豆製品に多く含まれる「イソフラボン」です。
イソフラボンは女性ホルモンと同じような働きをするため、育毛を促してくれます。

予防方法②適度な運動を行う

実は、食生活を改善しても頭皮や髪の毛に十分な栄養が行き渡らない可能性があります。
血の巡りが悪いと、頭皮や髪にまでしっかりと栄養が届けられないことがあるのです。

せっかく摂取した栄養を頭皮や髪に届けるために、適度な運動を行って血の巡りを改善させましょう。
運動のなかでも、特に血行不良の改善に効果的なのは、ランニングやウォーキング、スイミングといった有酸素運動です。

運動をするための時間を確保することがなかなか難しいという場合は、日常生活の動きを見直しましょう。
たとえば、日々の移動でエスカレーターやエレベーターではなく階段を使うだけでも運動量は増えます。
買い物の際は、徒歩や自転車で少し遠いスーパーに足を運んでみてもよいでしょう。

予防方法③22時までに入眠する

つい深夜まで起きてしまうという方は、できるだけ早く寝ることを意識してみましょう。

22時~2時のあいだに睡眠をとっていると、毛母細胞の増殖や、血行の改善に作用する成長ホルモンが多く分泌されるといわれています。

予防方法④禁酒・禁煙を行う

喫煙には血管を収縮させて血流を悪化させる作用が、飲酒には肝臓に負担を与えて、髪の毛の成長に必要なタンパク質の生成に悪影響を及ぼす作用があります。

体に悪い喫煙や飲酒を控えることも、FAGAの予防につながるのです。

クリニックで出来るFAGA(女性男性型脱毛症)の治療

FAGAの症状が初期段階であれば、医師の指示に従って生活習慣を正すことが有効な治療方法と成り得ます。
しかし、症状が進行している場合は、投薬などの専門的な治療を施すことがあります。

代表的なFAGAの治療方法4種類を以下にまとめました。

治療方法①パントガール(内服薬)

パントガールは、FAGAの治療で用いられる内服薬です。
髪の毛の成長に必要な栄養素が含まれているため、長期的に摂取することで髪の毛が成長しやすい体質を作ることができます。
副作用のリスクがとても低いため、安心して行える治療方法の一つです。

パントガールについては詳しくはこちらの記事をご覧ください。

【関連記事】パントガールとは?効果や服用する際の注意点を紹介

治療方法②ミノキシジル(外用薬)

ミノキシジルとは、薄毛治療の塗り薬に含まれている成分のことです。
発毛を促す効果や、毛が抜けてしまうことを防ぐ効果があるとされています。

ミノキシジルを含んだ外用薬と、先に紹介したパントガールを併用し、体の内側と外側両方から薄毛に対してアプローチを行うという方法が一般的です。

ミノキシジルについては詳しくはこちらの記事をご覧ください。

【関連記事】【女性の薄毛治療】ミノキシジルの効果とは?

治療方法③ノーニードル発毛メソセラピー

上記では、内服薬を飲む方法と外用薬を塗る方法をそれぞれ紹介しました。
しかし、薄毛治療に有効的な成分を体内に取り入れる方法は、実はそれだけではありません。

「ノーニードル発毛メソセラピー」という治療法では、薄毛治療に有効な成分を頭皮の奥にまで浸透させることができます。
有効成分を頭皮に直接吸収させるため、内服薬や外用薬よりスピーディーかつ高い効果が期待できるのです。

従来は頭皮に成分を注射するという方法が一般的でしたが、ノーニードル発毛メソセラピーでは、その名のとおり針(ニードル)を使いません。
特殊な電圧を頭皮に送ることで一時的に細胞と細胞のあいだを広げ、そこから成分を浸透させるため、注射と違い痛みや腫れを感じることがほとんどありません。

また、ノーニードル発毛メソセラピーも投薬治療と同様に、長期的な体質改善が目的なので、月に1回程度のペースで定期的に行う必要があります。

ノーニードル発毛メソセラピーの詳細はこちら

治療方法④自毛植毛

薬や有効成分を取り込む治療方法とは少し異なる、「自毛植毛」という方法もあります。

自毛植毛とは、薄毛が気になる部分にご自身の健康な髪の毛を直接植え込むという薄毛治療の方法です。
よく似たものに「人工毛植毛」があり、この方法では、ナイロンやポリエステルなどの合成繊維で作られた人工毛を移植します。

人工毛植毛よりも、自毛植毛のほうが頭皮に拒否反応が起きることが少なく、手術後の見た目も自然に仕上がるという特徴があります。

自毛植毛の詳細はこちら

FAGA(女性男性型脱毛症)以外の女性の薄毛の症状

FAGA以外にも、髪の毛が薄くなってしまうという症状がいくつかあります。
これらに当てはまる場合も、早めに医療機関にかかって治療を開始することをおすすめします。

円形脱毛症

円形脱毛症とは、小さな円形状の脱毛が起きる症状のことです。
頭部が全体的に薄くなるFAGAとは異なり、頭の一部分だけが局所的に脱毛するという点が特徴です。
遺伝やストレスが主な原因だと考えられています。
症状に気が付いたら、薄毛治療を受けることをおすすめします。

【関連記事】女性の円形脱毛症とは?特徴や治療法

脂漏性脱毛症

脂漏性脱毛症とは、皮膚の炎症である「脂漏性皮膚炎」が原因で起きる薄毛の症状です。
頭皮の皮脂が過剰に分泌され、頭皮の環境が悪化することで抜け毛が進行してしまうことがあります。

もし、薄毛と同時に頭皮のべたつきが気になるという場合は脂漏性脱毛症の可能性がありますので、まずは皮膚科を受診しましょう。

産後脱毛症

産後脱毛症とは、出産後のホルモンバランスの乱れが原因で髪が抜けやすくなるという女性特有の症状です。
産後のいつ頃から始まり、どれぐらい毛が抜けるのかといった部分には個人差があります。

出産から時間が経つにつれ、髪の状態がもとに戻るという場合もあれば、髪が薄いままになってしまうという場合もあります。
授乳期間が終わってからも薄毛が気になるという場合は薄毛治療が可能です。

【関連記事】女性の薄毛の原因とは?薄毛の種類と対策とともに解説

FAGAでお困りの際は、専門のクリニックへの相談がおすすめです

以上、FAGAとはどのような症状なのか?という基本的な概要を解説いたしました。

FAGAは女性特有の薄毛の症状で、放置すればするほど進行してしまいます。
そのため、早期治療を行うことが大切です。

特に40歳以上の女性は、女性ホルモンの分泌量が減ることでFAGAを発症しやすい傾向にあります。
もし、薄毛が気になってきたという場合は、1人で悩まずに医療機関を利用しましょう。

親和クリニックでは、投薬治療や自毛植毛をはじめとする薄毛治療を、お一人お一人に合った施術で行っております。
まずはカウンセリング予約から、お気軽にご相談ください。

女性の自毛植毛・薄毛治療なら親和クリニックforレディースまで

【経歴】

医学博士。福島県立医科大学大学院修了後、米国留学、日本医科大学老人病研究所等で一般外科、消化管外科、乳腺内分泌外科の臨床、および分子生物学、腫瘍学の研究に約十数年従事したのち、植毛手術を開始。
最近の10年間で、前半の約5年間はFUSS手術をメインに執刀。症例数は1000例超、その後はFUE手術にて症例数2,000例以上の実績を持つ。平成20年、採取に動力パンチを用いたFUE手術に関する論文を執筆し、この分野の先駆的報告となった。
得意な自毛植毛手術は、ハイスピードメガセッション、Super Dense Packingによる高密度移植、女性型脱毛症の治療、フェイスリフト傷跡への毛髪移植手術、フェイスリフト後のもみあげ変形の修正術。
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