Last Updated on 2024年10月22日 by shinwa-ladies.jp
「可愛く見られたい」「理想の自分に近づきたい」と想う女性にとって、褒められた髪型や気に入ったヘアアレンジは毎日続けたくなるものです。
しかし、同じ髪型で過ごしているうちに、分け目や抜け毛が気になってきたという経験はありませんか?
そのような場合は、牽引性脱毛症が疑われます。
今回は、牽引性脱毛症の症状や原因を、予防方法とともに解説します。
いつまでも美しい髪でおしゃれを楽しみたい方は、ぜひご覧ください。
Contents
牽引性脱毛症とは
牽引性脱毛症とは、習慣的に髪が引っ張られることで起こる薄毛の症状です。
年齢関係なく、学校や仕事などで髪を結ぶ機会の多い女性にみられがちです。
詳しくは後述しますが、牽引性脱毛症の主な原因は、同じヘアスタイルやヘアアレンジを続けるがゆえに、髪の毛や頭皮の特定の部分にのみ力が加わることにあります。
髪の毛や頭皮の同じ部分にばかり負担がかかると、頭皮の血の巡りが滞り、十分な栄養を届けられなくなってしまいます。
その結果、髪が成長できず抜け毛や薄毛が目立つようになるのです。
FAGAとの違い
女性にみられる薄毛は、牽引性脱毛症だけとは限りません。
FAGAや円形脱毛症、分娩後脱毛症など、さまざまな症状を発症する可能性があります。
なかでもFAGAは、牽引性脱毛症と同様に、女性に起こりうる代表的な薄毛ですから、一度は耳にしたことがある方もいらっしゃるでしょう。
その一方で、牽引性脱毛症とFAGAには、どのような違いがあるのかがわからない方も多いのではないでしょうか。
それぞれの違いを、以下の表にまとめました。
【牽引性脱毛症とFAGAの違い】
牽引性脱毛症 | FAGA | |
症状 | 髪の分け目や生え際が薄くなる | 髪全体のボリュームが減る |
原因 | 髪の毛を引っ張りつづける行為 | ホルモンバランスの乱れ |
改善方法 |
|
クリニックでの治療 |
女性にみられる薄毛とひと口に言っても、その種類や症状、改善方法などは異なります。
「なんだか髪が薄くなった気がする……」と悩まれたら、まずはクリニックを受診して、適切に対処したいところです。
牽引性脱毛症の症状
牽引性脱毛症を発症すると、髪の分け目や生え際の薄さが目立ちます。
症状は緩やかに進行するため、知らぬ間に薄毛の範囲が広がってしまいます。
また、髪を引っ張っていた部分が薄くなるだけではなく、抜けた髪の毛の根本に白い塊、すなわち“毛包”がついていることも、牽引性脱毛症を発症している証です。
毛包は、髪の毛の成長促進や保護の役割を担っている組織で、通常は強い力が加わって髪の毛が抜けたときにしかみられません。
ですから、抜けた髪の毛の先端に毛包がついている機会が増えたときは、牽引性脱毛症のおそれがあるといえます。
牽引性脱毛症の原因
繰り返しにはなりますが、牽引性脱毛症は、習慣的に髪が引っ張られることが原因で起こります。
その具体的な例としては、以下の4つが挙げられます。
【牽引性脱毛症の原因となる行為】
- 一定の髪型を続ける
- 長期間エクステをつける
- 常に帽子をかぶる
- ヘアアイロンを毎日使用する
特にポニーテールやお団子、三つ編みなどは比較的簡単なヘアアレンジのため、つい毎日してしまいますよね。
しかし、同じ髪型を続けるのは薄毛のリスクを高めてしまいますから、たまには髪を結ばない日を設ける、もしくは違う髪型に変えるといった工夫が必要です。
牽引性脱毛症が起こりうる生活習慣
髪を引っ張る習慣がなくとも、日々の過ごし方がトリガーとなって牽引性脱毛症が起こる可能性があります。
たとえば、睡眠不足やストレスが溜まった状態が続くと、自律神経が乱れて頭皮の血の巡りが滞ります。
これにより、頭皮にまで栄養を供給できなくなるため、髪の成長に悪影響を及ぼすリスクが高まるわけです。
また、過度な洗髪や、シャンプー・トリートメントのすすぎ残しがある場合も、頭皮の健康状態を悪化させます。
牽引性脱毛症を予防するには、ヘアスタイルを見直すほか、生活習慣も整えるのも不可欠です。
次項では、牽引性脱毛症を予防するポイントを詳しくお伝えします。
牽引性脱毛症を予防する方法
それでは、牽引性脱毛症を予防する3つのポイントを見ていきましょう。
髪の結び方を変える
まず、牽引性脱毛症の予防としては、髪の結び方の見直しが挙げられます。
牽引性脱毛症を防ぐには、とにかく長期間にわたって同じヘアスタイルを続けないことが大切です。
特に、普段から強く引っ張り上げるような髪型をしている場合は、結び方を工夫したいところです。
髪を結ぶ際は、できるだけ位置を低くし、緩めに束ねましょう。
結び目に力が加わりすぎないように、シリコン素材ではなく、太めで柔らかい素材のヘアゴムを使用すると髪への負担を軽減できます。
髪をおろす日を設ける
髪の毛や頭皮に刺激を与えないよう、髪をおろす日を設けることも、牽引性脱毛症の予防となります。
予定がない日にはノーメイクで肌を休ませることが多いように、髪の毛や頭皮にも息抜きをさせる時間を与えましょう。
学校や仕事の規則で髪をまとめなければならない場合には、帰宅後すぐに髪をほどく習慣をつけるのがベターです。
また髪をおろす日は、できる限りヘアアイロンの使用も避けたいところです。
癖を伸ばす、あるいはカールをつけるときは、髪を引っ張らなければなりませんので、どうしても髪の毛や頭皮に刺激が加わってしまいます。
しっかりと休息時間を与える意味でも、ヘアアイロンでセットせずに髪をおろしたいものです。
しかし、髪の癖や広がりが気になって、髪をおろしたくない方もいらっしゃいますよね。
そのような方は、癖毛を活かしたヘアスタイルに変えたり、縮毛矯正をかけたりするのも一つの手です。
分け目を変える
こまめに髪の分け目を変えることでも、髪の毛や頭皮への負担を軽減できるため、牽引性脱毛症を防げるでしょう。
大胆に分け目を変えて新しいヘアスタイルを楽しむほか、毎日数mmずらすだけでも効果が期待できますよ。
一方で、癖毛であるがゆえに、同じところで勝手に分かれてしまうケースもあるかもしれません。
そのような場合には、髪を濡らしたあと、指の腹で地肌を軽くこすりながらジグザグに乾かすのがおすすめです。
ドライヤーの温風のあとに冷風を当てると、髪が整った状態でキープできるので、ぜひ試してみてくださいね。
牽引性脱毛症を改善するためにご自身でできる対処法
牽引性脱毛症による薄毛のお悩みは、ご自身でも対処できます。
髪の毛が抜けたり、正面から見える部分が薄くなったりすると「どうしよう……!」と焦ってしまうものですが、まずはご自身でできることから取り組んでみましょう。
ここからは、そんな牽引性脱毛症の対処法を3つお伝えしていきます。
ヘアスタイルを変える
まずはヘアスタイルを変えるのが、牽引性脱毛症を対処する第一歩となります。
先ほどお話ししたように、髪の結び方や分け目を変えるほか、思い切って長さを変えるのもよいでしょう。
たしかに髪が長ければ、チャレンジできるヘアアレンジが豊富で、おしゃれの幅もグッと広がります。
しかし、結び方を毎日変えるのは少々手間がかかりますから、つい同じヘアスタイルになりがちです。
結果として、この習慣が牽引性脱毛症を発症する引き金になりえます。
その点、ショートヘアやボブのような短いスタイルにすると、髪を結ぶ習慣がなくなり、牽引性脱毛症のリスク回避にもつながります。
サプリメントや育毛剤を使用する
牽引性脱毛症の対処法には、サプリメントや育毛剤の使用も挙げられます。
サプリメントや育毛剤に期待できる、髪の成長を促す効果によって、薄毛の悩みを解決できるかもしれません。
ただし、ここで覚えておいていただきたいのは、これらを使用したからといって必ずしも効果を実感できるわけではないということです。
通常、髪の成長促進が期待できるサプリメントや育毛剤は、遺伝やホルモンバランスの乱れといった“内的要因”による薄毛を緩和するために用いられます。
一方で、牽引性脱毛症は“外的要因”で起こる薄毛ですから、思うような効果が得られない可能性があるわけです。
牽引性脱毛症が疑われたら、サプリメントや育毛剤をすぐに試すのではなく、使用前に必ず医師に相談してください。
頭皮マッサージを行う
日々、頭皮をマッサージして血の巡りを良くしておくことも、牽引性脱毛症の改善に役立ちます。
頭皮の血行不良は、ストレスによる自律神経の乱れや過度なダイエット、睡眠不足のほか、持続的に頭皮が引っ張られたときにも起こります。
血の巡りが悪いと頭皮まで栄養を届けられなくなり、髪の毛が成長できません。
その影響で、抜け毛や薄毛が引き起こされるのです。
こうした頭皮の血行不良を改善するためにも、日頃から頭皮をほぐして血流を促しておきたいところです。
牽引性脱毛症に効果がある頭皮マッサージのやり方
牽引性脱毛症の対処法として頭皮マッサージを取り入れる場合、どのような手順で行えばよいのでしょうか。
具体的な方法は、以下の通りです。
【牽引性脱毛症に効果的な頭皮マッサージの手順】
- 耳のうしろから頭頂部に向かって円を描くようにほぐす
- 頭皮を持ち上げるイメージで側頭部をほぐす
- 首のうしろを指圧しながら頭頂部に向けて、頭皮をほぐす
このような手順で、一日3分程度を目安にマッサージを行いましょう。
マッサージをする際は、指の腹で優しく地肌をほぐすのがコツです。
指先や強すぎる力でマッサージすると、頭皮に負担がかかりすぎて、かえって薄毛を悪化させるおそれがあります。
そのため、程よい強さで指圧するのが大切です。
一日頑張ったご自身へのプレゼントとして、入浴中や就寝前などに取り入れてみてくださいね。
牽引性脱毛症を専門のクリニックで治療する方法
「対処法を試してもなかなか良くならない」「根本的に薄毛を改善したい!」と思われる場合は、薄毛治療専門のクリニックでの治療が不可欠です。
【専門のクリニックで受けられる牽引性脱毛症の治療方法】
- 自毛植毛
- メソセラピー
それでは、専門のクリニックで牽引性脱毛症を治療する方法を一つずつ見ていきましょう。
自毛植毛
牽引性脱毛症をはじめとする女性の薄毛の治療には、自毛植毛が有効です。
自毛植毛は、ご自身の後頭部や側頭部に生えている健康な髪の毛を、薄毛が気になる部分に移植する治療です。
人工毛を移植するわけではないため、拒絶反応が起きにくいとされています。
日本皮膚科学会が定める「脱毛症診療ガイドライン」で推奨されていることからも、その安全性の高さがうかがえるでしょう。
移植した髪は何度でも生え変わりつづけるうえに、とても自然な仕上がりとなります。
生着後は、パーマやカラーリングも可能ですので、これまでと同じようにおしゃれも楽しめるのが魅力です。
参照元:日本皮膚科学会『男性型および女性型脱毛症診療ガイドライン 2017年版』
親和クリニックの自毛植毛
親和クリニックでは、以下3つの自毛植毛を提供しています。
【親和クリニックの自毛植毛】
- MIRAI法
- NC-MIRAI法
- United MIRAI法
MIRAI法は、0.59~0.65mm程度のパンチブレードで頭皮をくり抜いて、ドナー株を採取する自毛植毛です。
高密度で移植でき、ボリューム感のある自然な仕上がりとなるのが特徴です。
ただMIRAI法では、ドナー株を採取する際に周辺の髪の毛を刈り上げなければならず、治療になかなか踏み切れない方もいらっしゃいました。
そこで、より多くの患者様に自毛植毛を受けていただけるよう誕生したのが、NC-MIRAI法です。
ドナー部を刈り上げずに髪の毛を採取できるので、手術跡がより目立ちにくい仕上がりとなります。
そして、MIRAI法とNC-MIRAI法を融合した自毛植毛が、United MIRAI法です。
患者様一人ひとりの要望にお応えするために手術方法を使い分け、身体的、そして精神的にかかる負担も軽減できるのが魅力です。
費用を抑えつつ、髪を刈り上げる不安を減らせるので、きっと満足のいく治療をお受けいただけます。
メソセラピー
牽引性脱毛症を治療する際には、有効成分を頭皮に注入するメソセラピーを受けるのも一つの手です。
メソセラピーでは、針を使用して髪の毛や頭皮に直接栄養を届けます。
個人差はあるものの、月1回のペースで、合計6~16回程度治療を受ければ、十分に効果を実感できるでしょう。
親和クリニックでは、どなたでも安心してお受けいただける“ノーニードル発毛メソセラピー”を実施しています。
その名の通り、針を使わずに有効成分を注入するため、痛みや腫れが出にくいのが特徴です。
牽引性脱毛症は髪を引っ張る習慣が原因!ヘアスタイルの見直しや治療を受けて改善しよう
今回は、牽引性脱毛症の症状を、原因や改善方法とともにお伝えしました。
牽引性脱毛症は、習慣的に髪が引っ張られることで起こり、分け目や生え際を中心に薄毛の症状が現れます。
定期的にヘアスタイルを変えたり、頭皮マッサージを行ったりすれば、ご自身でも対処できます。
牽引性脱毛症を根本的に改善したい場合は、専門のクリニックで自毛植毛やメソセラピーといった治療を受けましょう。
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医学博士。福島県立医科大学大学院修了後、米国留学、日本医科大学老人病研究所等で一般外科、消化管外科、乳腺内分泌外科の臨床、および分子生物学、腫瘍学の研究に約十数年従事したのち、植毛手術を開始。
最近の10年間で、前半の約5年間はFUSS手術をメインに執刀。症例数は1000例超、その後はFUE手術にて症例数2,000例以上の実績を持つ。平成20年、採取に動力パンチを用いたFUE手術に関する論文を執筆し、この分野の先駆的報告となった。
得意な自毛植毛手術は、ハイスピードメガセッション、Super Dense Packingによる高密度移植、女性型脱毛症の治療、フェイスリフト傷跡への毛髪移植手術、フェイスリフト後のもみあげ変形の修正術。
親和クリニック【薄毛治療・自毛植毛専門】
部位・目的別 自毛植毛