薄毛治療の方法の1つに、アロビックスを使用するという方法があります。
しかし、なかには「アロビックスを使用することで、本当に効果があるの?」と気になっている女性の方もいらっしゃるのではないでしょうか。
そこで今回は、アロビックスの特徴や、使用することで改善が期待できる薄毛の症状などを紹介します。
薄毛の症状に悩んでおり、アロビックスの効果や使用方法を知りたいとお考えの女性の方は、ぜひご一読ください。
Contents
アロビックスとは
「アロビックス」とは、塗るタイプの薄毛の治療薬のことです。
薄毛治療における主な用途は、発毛を促進するとともに、健康な髪の毛の成長を助けることによって、薄毛の症状を改善することです。
主成分である「カルプロニウム塩化物」には、血管を拡張する作用があります。
この作用によって、血液の流れがよくなると、髪の毛の成長に必要な栄養素が頭皮まで届きます。
その結果、健康な髪の毛の成長を促すことで、薄毛の症状にアプローチできるというわけです。
なお、アロビックスは2020年に販売名が変更され、現在は「カルプロニウム塩化物外用液5%」という医薬品名で販売されています。
アロビックスの発毛効果が現れるまでの期間
薄毛の症状の改善には、髪の毛が成長する周期が関係するため、効果が現れるまでには一定の時間が必要です。
アロビックスの発毛効果が実感できる期間の目安は、使用開始から6か月程度です。
アロビックスを継続的に使用することで、徐々に発毛効果が現れ始めるため、効果が実感できないからといって、ご自身の判断で使用をやめることは避けましょう。
効果が実感できずにご不安な女性の方は、薄毛治療クリニックの医師に相談することをおすすめします。
アロビックスは女性の薄毛や抜け毛に効果がある?
結論から申し上げますと、アロビックスは女性の薄毛治療に効果が期待できます。
女性の方が発症する可能性がある薄毛の症状のなかでも、アロビックスの効果が期待できる症状として、以下のものが挙げられます。
アロビックスを使用することで改善が期待できる女性の薄毛の症状
ただし、女性の薄毛の原因はさまざまなものが存在し、患者様の症状によっても、適切な治療方法は異なるという点には注意が必要です。
適切な治療方法を判断してもらうためにも、まずは薄毛治療クリニックの医師に相談しましょう。
アロビックスの正しい使用方法
アロビックスの使用方法は、薄毛の症状によって異なります。
以下の表に、アロビックスの適切な使用方法を症状ごとにまとめました。
アロビックスの正しい使用方法
症状 | 使用方法 |
脱毛症や乾性脂漏 | 1日2~3回程度、患部に塗布する。
または、髪の毛全体に振りかけたあとに軽く頭皮マッサージを行う。 |
尋常性白斑 | 1日3~4回程度、患部に塗布する。 |
アロビックスは、髪の毛を洗ったあとなどの、頭皮が清潔な状態で使用します。
なお、血管を拡張する作用の持続時間には限りがあるため、一度に多くの量を塗布するのではなく、1日数回に分けて使用することが望ましいです。
ただし、体質や年齢などによって、上記とは異なる使用方法を指示される場合もあるため、薄毛治療クリニックの医師から指示された使用方法をあくまでも守りましょう。
アロビックスを使用する際の注意点
アロビックスを適切に使用するためには、以下の注意点を押さえておくことも大切です。
アロビックスを使用する際の注意点
- 液だれに気をつける
- 室温で保管する
- 高齢の女性の方は慎重に使用する
- 妊娠中や授乳中の女性の方は使用前に医師に相談する
アロビックスは目に入ると染みるため、患部に塗布したあとに液だれしないように注意しましょう。
万が一、目に入ってしまった場合は、水で洗い流したうえで、眼科で診察を受けることをおすすめします。
また、アロビックスを保管する際は、直射日光や高温多湿を避けましょう。
くわえて、高齢の女性の方や妊娠中、また授乳中の女性の方は、ご自身ならびに胎児の健康を守るためにも、医師に相談のうえ、使用するかどうかを決めるようにしてください。
アロビックスを使用することで現れる可能性がある副作用
アロビックスは効果が緩やかな治療薬であるため、適切に使用している場合は、副作用が起こることは少ないとされています。
ただし、入浴や運動のあとなどは血液の流れがよくなることで、以下のような副作用が現れる可能性があります。
アロビックスを使用することで現れる可能性がある副作用
- 頭皮の赤みやかゆみ
- 頭皮の発疹やかぶれ
- 発汗
- 悪寒
- 刺激痛
- 吐き気
上記のような副作用と思われる症状が起こった場合は、ただちに使用を中止して、アロビックスを塗布した箇所を水で洗い流しましょう。
なお、副作用が出たとしても軽症であることがほとんどです。
万が一、症状が改善されない場合は、できるだけ早く、アロビックスを処方してもらった薄毛治療クリニックの医師に相談してください。
アロビックスの入手方法
医療用の治療薬であるアロビックスを入手するためには、医療機関を受診したうえで、医師から処方してもらう必要があります。
なお、ドラッグストアやECサイトでも、カルプロニウム塩化物を配合している市販薬が販売されているものの、あまりおすすめはできません。
なぜなら、医療用のアロビックスには、カルプロニウム塩化物が5%配合されていることに対して、市販のものには1~2%程度しか配合されていないためです。
より効果を実感したいとお考えの女性の方は、薄毛治療クリニックの医師に相談して、適した治療薬を処方してもらいましょう。
また、アロビックスは、新薬と比べて開発費が抑えられているジェネリック医薬品であり、医療機関において保険適用になるため、治療費の負担を減らせます。
アロビックスとミノキシジルの違い
アロビックスと同様に、発毛を促進する効果が期待できる治療薬として「ミノキシジル」が挙げられます。
2つの治療薬の違いを以下の表にまとめたので、参考にしてみてください。
アロビックスとミノキシジルの違い
名称 | アロビックス | ミノキシジル |
主成分 | カルプロニウム塩化物 | ミノキシジル |
特徴 | 血液の流れをよくすることで、発毛を促進する。 | 髪の毛を生成する毛母細胞に働きかけて、発毛を促進する。 |
効果 | 発毛促進
脱毛症における脱毛の防止 乾性脂漏の改善 尋常性白斑の治療 |
発毛促進
髪の毛が成長する周期を正常化 毛乳頭細胞の増加 |
副作用 | 頭皮の赤みやかゆみ
頭皮の発疹やかぶれ 発汗 悪寒 刺激痛 吐き気 |
頭皮の赤みやかぶれ
頭痛やめまい 手足のむくみ |
アロビックスとミノキシジルは、主成分が異なるため、効果や副作用などに違いが生じます。
そのため、患者様の薄毛の症状に合わせて、適切な治療薬を使用することが重要です。
なお、当院では、外用薬であるミノキシジルや、発毛効果が期待できる「パントガール」という内服薬を処方しております。
ほかにも、患者様ご自身の後頭部などに生えている健康な髪の毛を、髪の毛が薄い箇所に移植する「自毛植毛」という治療方法を行うことも可能です。
女性の方はアロビックスとほかの治療薬を併用できる?
アロビックスと併用できる治療薬として「プロペシア」という治療薬が挙げられるものの、女性の方はプロペシアを使用してはならないとされています。
そのため、女性の方がアロビックスと併用できる治療薬はありません。
【関連記事】
女性の方がプロペシアを服用してはならない理由を詳しく紹介
プロペシアには、発毛を妨げるとされている男性ホルモンの合成を防ぐ作用があります。
そのため、アロビックスと併用すると、異なるアプローチによって、薄毛の改善に効果が期待できるというわけです。
ただし、女性の方がプロペシアを使用すると、ホルモンバランスの乱れなどによって、身体に悪影響を及ぼすおそれがあるため、女性の方が使用することは禁止されています。
くわえて、アロビックスは、同じ作用を持つ治療薬と併用してはなりません。
なぜなら、血管を拡張する作用が重複することで、身体に悪影響をもたらす可能性があるためです。
副作用などのトラブルを防止するためにも、治療薬の併用をお考えの場合は、薄毛治療クリニックの医師に相談してください。
アロビックスは女性の円形脱毛症などの薄毛の改善に効果が期待できる
いかがでしたでしょうか?
アロビックスは、発毛を促進するとともに、健康な髪の毛の成長を助けることで、女性の薄毛の症状の改善が期待できる治療薬です。
アロビックスを使用すると、円形脱毛症やびまん性脱毛症などの改善に効果が期待できます。
一方で、患者様の状況によって適切な治療方法は異なるという点には注意が必要です。
適した治療方法を判断してもらうためにも、まずは薄毛治療クリニックに相談しましょう。
薄毛の症状にお悩みの女性の方は、親和クリニックforレディースにお問い合わせください。
丁寧なカウンセリングを行い、ミノキシジルやパントガール、そして自毛植毛をはじめとする適切な治療方法をご提案いたします。
また、当院ではヘアライン矯正のご相談も受けて付けております。
女性の自毛植毛なら親和クリニックforレディースまで

- 監修者
- 親和クリニック医院長
- 音田 正光 Masamitsu Onda
医学博士。福島県立医科大学大学院修了後、米国留学、日本医科大学老人病研究所等で一般外科、消化管外科、乳腺内分泌外科の臨床、および分子生物学、腫瘍学の研究に約十数年従事したのち、植毛手術を開始。
最近の10年間で、前半の約5年間はFUSS手術をメインに執刀。症例数は1000例超、その後はFUE手術にて症例数2,000例以上の実績を持つ。平成20年、採取に動力パンチを用いたFUE手術に関する論文を執筆し、この分野の先駆的報告となった。
得意な自毛植毛手術は、ハイスピードメガセッション、Super Dense Packingによる高密度移植、女性型脱毛症の治療、フェイスリフト傷跡への毛髪移植手術、フェイスリフト後のもみあげ変形の修正術。